生活のなかで、こんな場面を目にしたことはありませんか?
電車が停車して、扉がひらいた瞬間!
うしろから無理矢理人を押しのけて、無言で降りていく人がいた。
「ひとことあってもいいのに!」
と、「ムッ」として嫌な気持ちになってしまった。
例えばここで『すいませ〜ん』とひとことあったら・・・。
きっと誰もが、その人のために、気持ちよく通路をあけてくれるのではないでしょうか?
『すいません』は日本の情緒、日本が生んだ優しい言葉
『すいません』から生まれるこころのゆとり。
『すいません』は、他人に話しかけるとき・お礼を言うとき・あやまるとき
など、人と人との関係をスムーズにすることができる、とても融通の利く言葉です。
しかし、近年では「I'm Sorry(ごめんなさい)」という意味ばかりが一人歩きし、
「日本人はぺこぺこしすぎだ!」と世間で指摘され、『すいません』と言いづらくなってしまいました。
『すいません』には、「Excuse me」という相手を気遣う「思いやり」の意味も込められています。
実は、『すいません』は人を思いやる気持ちを大切にする、
日本の誇るべき「やさしい言葉」の代表ではないでしょうか?
『すいません』と言った人も、言われた人も相手を思いやる。
とても当たり前の事なのに、その当たり前の気持ちが忘れられてしまっています。
思いやりが忘れ去られ、いつか悲しい出来事が起こる前に、私たちはもう一度、
『すいません』を通して、世の中に「思いやり」と「やさしい気持ち」が広がることを願っています。